もちもち動物園

楽しい働き方研究ブログ。第二新卒転職→ブラック企業勤務→宮崎移住。

転職先はブラック企業第64話「診察」

スポンサー広告

「しょうきちさん、どうぞ!」

 

かんたんなアンケートを書き終わったところで名前が呼ばれる。怖い。しかし、もう戻れない。

 

最初に通された部屋には、漫画で出てくるマザーコンピューターみたいな巨大な機械が据え付けてあった。

 

そこには頭につけるヘッドセットみたいなものがつながれており、僕はそれをかぶるように指示された。脳の血流を読み取るようになっているらしい。

 

医師が合図をすると、簡単な質問が出された。僕はただ座ってそれに答えるだけでいいという。幼稚園児の知育テストを受けているようだった。

 

テストは20分程で終了し、それから問診を受けて終了。

 

結果は、軽度のうつ状態だった。僕の前頭葉の血流は、健常者の回答に比較して反応が鈍く、それがうつ状態のあらわれということだった。

 

どうすればいいんですか、と聞いた。すると、医師はとんでもないことを言う。

 

「電気ショック療法が一回三十万円ですね。それを八回は繰り返してもらうことになります。薬物療法ならもう少し安いですが、依存性のリスクがありますね」

 

どちらの選択肢も、到底のめない話だった。すこし考えたいというと、わかったと言いながら、ここで治療しておかないと長引くといい、放置のリスクをとうとうとうったえてきた。

 

それでも僕が考えたいというと、本を二冊手渡して、うちが出している本だから読んでくれという。見ると、病院の医療技術をめちゃくちゃにアピールするような内容だった。

 

わかった。これは、営業だ。単価三百万円の、医療サービスを売るか断られるかの商談なのだ。

 

僕は、そう感じて二万円の会計をしてから病院を出た。ちなみに、僕がその病院を訪れることは二度となかった。