もちもち動物園

楽しい働き方研究ブログ。第二新卒転職→ブラック企業勤務→宮崎移住。

転職先はブラック企業第61話「抵抗運動」

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僕は思わず、キーボードに指を走らせていた。自分の意思がどうこう言う前に、勝手に指が走る。知らず知らずのうちに、自分の会社のレビューページは僕の文字でいっぱいになった。息を止めてキーボードを打ちまくっていることに途中で気づき、あわてて息をする。

 

自分の会社を悪く言うことは、ものすごく悪い気がした。しかし、書かずにはいられなかった。どうしても、今の自分のことを知らせたかった。社員旅行で見るうそ寒い笑い、社長への賛美と、日々、社員の味わう奴隷のような冷たさ。

 

ブラック企業で働いている人間は、ずっと、自分が被害者であることを認識していないのかもしれない。虐げられることに慣れすぎて、声をあげる術を知らないのだ。

 

しかし、だからこそ、僕は書くべきなのだと思った。遠くから石を投げるかたちでも構わない、小さくても抵抗したいと思った。自分はもうこの会社で、長くは持たない気がする。だから、せめて、引っかき傷の一つでもつけてやりたかった。

 

僕は沸騰した頭で、大量の批判分を書き上げた。そして、思考のとまった右手で重力のまかせるままにエンターキーを押した。僕はそのまま倒れるように眠った。