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転職先はブラック企業第55話「僕がブラック企業だ」

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中谷はコネ入社だったらしい。頭脳警察に仕事を依頼している、地方の大企業の息子なんだそうだ。クライアントのクレームを彼の責任にして罰を与えるのは体裁としてまずかったのだろう。そのしわよせが僕らに来た。だから、僕らが頭を下げ、中谷は守られた。それだけのことだ。たった、それだけのことなのだ。

 

レクサス・マーケティングに徹底的に嫌われた僕らは、必死に作った全てのデザインデータを新しい制作会社に譲渡した。その代わりに、頭脳警察からは大学生でもこなせるような小さな案件が依頼され、その売上によって、サイト制作金額の30%程度は取り戻すことができた。きな臭い穴埋めによって、偉い人同士のスーパー予定調和が実現したのである。

 

これがレクサス・マーケティングの案件の顛末だ。どんよりとした、後味の悪い案件であった。体中がわなわなと震えたあの気味の悪い感触は、もう味わいたくない。

 

のび太の不幸

後味が悪いのは案件だけではない。日常そのものだ。僕らがあくせく働くうちに、多くの仲間が辞めていった。

 

一つ、悲しい事例をあげるとすれば、デザイナーののび太の例だろう。デザイナーで唯一の男性社員(男性社員=深夜まで残ってくれる戦士という認識が当社にはあった)として期待されたのび太は、大型案件を遂行中に、システム内に果てしない量のバグをばらまいた。

 

彼に悪意があったわけではない。もともとバリバリ働くのが好きではなかったのび太に、僕らは自分たちと同じように働くことを強いてしまったのだ。その結果、のび太のモチベーションは富士急ハイランドのドドンパのような急降下を見せ、細部のチェックを怠るようになった。それが悪性腫瘍化し、10人体制での2週間チェックでも完治しないほどの致命的ダメージを生んだのだった。

 

回復のために、一番事情を知っているのび太は23時まで残らされた(朝になっても帰れない僕らと比較すれば相当な温情だ、と当時の僕らは思っていた)。しかし、彼にとっては会社のことは会社のことで、なるべく関与したくなかったのだと思う。道連れにチェックをやる僕らの苛立ちに彼もいづらさを感じたのだろう。彼は会社に来なくなった。

 

のび太の携帯に、ひたすらに電話をかけまくる社員たち。のび太でないとわからない箇所がありすぎるからだ。しかし、彼は一向に電話に出る気配がない。ピリピリするムードの中、ギャルのデザイナーのエゴサーチによって、会社の愚痴を垂れ流しつつ、毎日飲み歩くのび太のツイッターアカウントが特定された。

 

大戦末期のソ連軍によるナチス・ドイツの残党狩りよろしく、憤った僕らは彼らのアカウントにリプライを飛ばしまくる。飲み歩ける元気があるのなら、早く連絡を下さい。当然、アカウントはすぐさま非公開になった。そして、会社に一枚の退職届が郵送で送られてきて、彼はとうとう会社から籍を外すことになった。

 

のび太のことを「仕事を放棄した悪人」だと認識していた僕は、そのときになっても、自分たちの行動の異常性を知らなかった。働かない者生きるべからず。休むことは反逆罪。見暇必殺。こう叩き込まれてきた僕らは、知らぬ間に、ブラック企業の一部と化していたのだ。

 

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