もちもち動物園

楽しい働き方研究ブログ。第二新卒転職→ブラック企業勤務→宮崎移住。

転職先はブラック企業第44話「理不尽」

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いきなりクレーム

「お忙しい中恐れ入ります、頭脳警察社よりサイト制作の依頼を頂いている会社の者ですが」

 

「お世話になっております。レクサスのチャンと申しますが、貴方様たちは、とてもひどいですよ」

 

専務取締役を名乗るチャンという男は、非常に憤慨していた。出た、いつの間にか、自分たちの知らないところで勝手に炎上しているパターン。

 

「申し訳ございませんが、当方、状況を良く把握していないものでして。よろしければ、詳しくお話しいただけないでしょうか」

 

「あなたたちは当社を、なめて、いらっしゃるのでしょうか。私はとても失礼だと認識します」

 

チャンはグーグル翻訳を読み上げるような精度でまくしたててくる。

 

僕はチャンをなだめるように、少しずつ話しを聞いていった。すると、驚くべき事実が明らかになっていった。

 

「頭脳警察は、あなたがたがサイト制作にとりかからないと、そういう風に言っていますよ。あなたたちを制作会社に選んだ頭脳警察も悪いが、働かないあなたたちはもっと悪いのだ」

 

「そんな。私たちはサイト設計の情報をずっと待っていました。でも、頭脳警察から情報が来なかったのです。何度も催促しましたが、返事が来ませんでした」

 

「そんなことは有り得ませんね。頭脳警察には何度も連絡しました。それも、毎日。しかし、制作会社が何もしないという一点張りでしたよ」

 

食い違う主張。チャンはうちが完全に悪いと思っている。このまま話していてもキリがない。これは、頭脳警察の方から説明を求めるしかない。

 

「わかりました。私達も全てを理解しているわけではありませんので、一旦、頭脳警察からの連絡を待ちます。それからチャン様に連絡を差し上げますので、どうかお待ち下さい」

 

そう言って電話を切った。どっと押し寄せる疲労感。勝手にこちらが悪者にされているのだ。いっその事、案件を放り出してしまいたくなる。しかし、4本分のサイト制作フィーは全て回収済みだ。逃げ出すにも逃げ出せない。

 

とりあえず、音信不通のコンサルタントに事の顛末を連絡しなければならない。僕はメールを立ち上げた。レクサス・マーケティングのチャンから連絡が来たこと、制作会社が動かないから制作が進まないとチャンが主張してきたこと、事情を頭脳警察とすり合わせた上でチャンに説明する必要があるということを簡潔にまとめて送信する。

 

すると、音信不通のコンサルタントから5分で返事が来た。

 

しょうきち様

 

お世話になっております。

今回の件について、御社には非常に不信感を覚えました。

なぜ、勝手に当社のクライアントと連絡を取ったのでしょうか。

連絡すること自体が筋違いですし、万が一連絡するとしても、当社に一本連絡を入れるのが当然だと思います。

クライアントを混乱させないでください。

 

僕は血が煮えたぎるのを感じた。何様なのだろうか。

 

こいつが一切返事をよこさなかったメール履歴をキャプチャに取って、レクサス・マーケティングに送りつけようかと思ったし、実際にキャプチャに取るまでをやった。しかし、これをやったら頭脳警察の面子は丸つぶれである。もう彼らとのやりとりはできなくない。既に確保している案件も解約となり、売りがたたなくなる。そうなれば、社長からの責め苦をくらうのは僕である。

 

申し訳ございません、こちらの身勝手な行動により、御社とクライアント様にご迷惑をおかけしました。

 

震える手でタイプする。クソが。お前のせいで、お前のせいでこんなに惨めな思いをしているんだからな。死ね、死ね、死ね。どす黒い気持ちをメールに込めて、送り込むように送信ボタンを押した。