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転職先はブラック企業第23話「地獄のインターン」

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ドリームプラン社への訪問

ひとときの休息の後は、再び戦場へと向かう。アポ先は高田馬場の近くだ。学生のたむろする駅前のロータリーを抜けて、大久保方面へと向かって歩く。格安のイタリアンとファミレスに挟まれた、5階建てのマンションがあった。管理人もいない、簡素なビル。

 

見ると、エレベーターには「故障中」の張り紙が貼ってあった。スチールの階段を5階まで登らねばならない。ため息が出る。

 

株式会社ドリームプラン。社員数8人ほどのベンチャーだ。サプリ販売を主力としている。サプリ系のビジネスは、実はWebマーケティングと密接な関わりを持つ。利益率が高いから、マーケティングに金がかけられるし、イメージで購入される部分もあるから、Webプロモーションで顧客の心をつかめば一気に成長できる。もちろん、実際の効果は使ってみなければわからないけれども。

 

副社長の青井の紹介で取ったアポだから、説明は青井の説明が頼りだ。

 

「俺の大学時代の後輩がやってる会社なんだ。うちみたいに、モチベーションの高い奴らが運営しているよ。しかもこれから新事業を立ち上げる予定だから、うまくいけば、サイト制作も一緒に受注できる。しょうきち、頑張って契約取ってきてね」

 

子供のおつかいみたいに簡単に言う。アプリ系の企業ならきっと、他のWeb企業からも営業を受けているだろう。今やっているWebサービスの分析までやりたかったが、早朝にねじこまれたアポだからどうしようもなかった。

 

階段を登りきると、ドアには「株式会社ドリームプラン」の文字。テプラで作ったやっつけの看板だ。チャイムを押すと、やけに若い女の声。

 

 

「はーい!お待ち下さい!」

 

猛烈なインターン

 

ドアが開く。やけに若い女性がペコリと頭を下げた。学生のインターンだろうか。まだ20歳になったばかりだろうか。満面の笑顔と元気な挨拶は非常によろしい。

 

「A社のしょうきちと申します。Webマーケティングのご提案で伺いました」

 

「お待ちしておりました!どうぞこちらへ」

 

マンションの1室をオフィスにしている。入ると、社員がノートパソコンを開いて黙々と作業をしていたが、僕が部屋に入った途端、

 

「こんにちはー!!」

 

と挨拶をしてくれた。迫力に押され気味になる。

 

「ども、こんちゃっす」

 

作業をしていた中の一人が立ち上がり、近づいてくる。

 

「今サプリの運営部長をやってます、柿沼です。よろしくっす」

 

日焼けした肌と、金色のアクセサリーに加えて香水の匂い。普段なら、絶対に近づきたくないタイプだ。

 

「どうも、本日はありがとうございます。しょうきちと申します」

 

「しょうきちさんっすね。よろしくっす。こちらへどうぞー」

 

顎を前後に動かす行為が、こいつ流の「頷く」という行為らしい。面倒くさい相手だ。

 

無給のインターン

驚くことに、ドリームプランはWebマーケティング企業を一つも使っていなかった。なんと自社の社員で力技で回してきたという。きっと、軍隊のように挨拶してきた社員とインターンの活躍ぶりなのだろう。社員は8人と聞いていたが、実際の社員は3人。あとの5人はすべてインターンだという。そろそろ業務効率化のために、CMSを導入することも考えていたという。

 

奇跡だ。こんな穴場の案件他にはない。取り逃がせない話。

 

「いや、しょうきちさん。結構いい話っすね。やってみたいっす」

 

「本当ですか!」

 

「最初の月、お試しなんでしょ。超いいじゃないですか。ガッツリ調べてくださいよ、うちのサービスがどれだけ成長できるか。マジ楽しみっす」

 

「ありがとうございます!」

 

まさかのトントン拍子。1ヶ月のお試し申込書のサインにも、気軽に応じてくれる。なんて楽なアポなんだ。日頃の行いが報われる日がやってきたのだ……!

 

「ところで……」

 

気分を良くした僕は、気になったところがあったので、聞いてみた。

 

「すごいですね。インターンの皆さん。少数精鋭だ。それだけ優秀な人材を揃えるなら、きっと作用費も人件費もかけていらっしゃるのでしょう」

 

「んなことねえっすよ」

 

「は?」

 

「あいつら無給っす」

 

「無給?無給インターンですか」

 

「そうっすよ。成長したい、経営に携わりたいって言ってるんで、それならギリギリの環境でもやれる根性をまず鍛えろって言ってるんすよねー」

 

「そ、それはすごい……大した根性だ」

 

「うちの方針は全員経営っす。全員が利益に本気にならないとマジ意味ないっす。お宅もそうでしょ?サービスでかくするために、青井さんのコネまで使ってきてるんじゃないすか」

 

「いや、そうですね……たしかにそうだ」

 

「稼げもしないのに給料給料って言ってるやつもいましたよ。でも、そんなのふざけんなって。まじで。クズに出す金はねえって。何もできないやつに金払うのって、そんなのボランティアだって」

 

柿沼は大真面目に言う。

 

「親にもカネ出してもらって悠々と学校通わせてもらって、会社でもカネ出してもらって悠々と暮らして。いつまでスネかじり人生続けていくんだよって感じですよね。マジ人生舐めてる。そういうふうに詰めてたら、素直になりましたよ。今では立派なメンバーだと思ってるっす」

 

狂気だ。ここにいるインターンはきっと、この会社で何もできないやつは一生負け犬みたいな思想を植え付けられているのだろう。だから、意味の分からない重労働にさえ本気で食らいつく。思考停止した人間は、ある意味一番やっかいだ。

 

「勉強になりました。僕もそういうベンチャースピリット、忘れないようにしなければならないですね」

 

「当たり前っすよ。ベンチャースピリット無くしちゃおしまいですよ。世間で落ちぶれてる電機メーカーとか、絶対甘ちゃん天国っすよ。だから落ちぶれるんすよね」

 

「は、はは……」

 

引きつった笑いでオフィスを出た。出るときも、軍隊のような挨拶が響く。彼らがいろいろなものを捨ててここで働いて得るものは一体何なのだろうか。

 

帰社、そして歌舞伎町で見たもの

「やるな、しょうきち!」

 

帰社すると、同僚のさんまが褒めてくれた。

 

「営業2日目で即日契約か、ようやるわ!」

 

「青井さんの紹介案件だったからね。うまく事が運んだよ」

 

「ええなー、恵まれてるな。今度は俺にも良いアポ回してもらうわ」

 

オフィスでは

営業担当のウォーリーも、営業必達目標に近づいたことを感謝された。たった1件だったが、これほど喜ばれるとは。

 

「今日は寿司でも食いに行こうや!」

 

「ああ、そうしよう。ありがとう」

 

その後、業務を早く終わらせて、夜中の1時に歌舞伎町に繰り出す。歌舞伎町には1人3000円で寿司食べ放題の店があるのだ。腹一杯になったあとはメンズサウナ。汗を流したら、また仕事を頑張れるというものだ。

 

そのとき。

 

「あれ、あの子……」

 

「しょうきち、どうした?」

 

見ると、女の子がビラ配りをしていた。やたらと高いヒールに膝上30センチのミニスカート。

 

「あの子……どうしてこんなところで?」

 

なんだか嫌な予感がした。

 

投稿強化中:自社のインターンが過酷すぎて見ていられないなら

nojisho.hatenablog.com

 

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