もちもち動物園

楽しい働き方研究ブログ。第二新卒転職→ブラック企業勤務→宮崎移住。

競合を無力化する戦い方の脅威

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こちらのクリエイティブを見たことありますか?

 
「i phone6で撮影」
 
TVCMや交通広告でお馴染みですよね。伝えたいメッセージはシンプルで、
「i phone6ならこんなに綺麗な写真が撮影できる」でしょう。
 
写真の綺麗さは、スマホにおけるユーザーのKBF(購買意思決定要因)の1つです。
そのため、ここをメインに打ち出したクリエイティブ展開をしてきたと考えられます。
 
一方、こちらのクリエイティブはご存知でしょうか。
 
「Galaxy S6で撮影」
 
これはサムスンのGalaxy S6のクリエイティブです。これまでカメラの高性能さを
訴求してきた同社の製品ですが、ここまで明確にi phoneに被せてきたのは初めてでしょう。
 
今では、交通広告を中心に、「Galaxy S6で撮影」というメッセージを全面に出して
展開しています。
 
あからさまにi phone6を意識していますね。
 
 
 
ここでの気づきは、「競合の強みを無力化させようとする戦い方がある」ということです。
 
この戦い方で、歴史上最も聡明で優れたものを語り継がれるのが「コカコーラ」の事例です。
コカコーラはペプシコーラで有名なペプシコ社に対して、まさに無力化させる戦い方を
とりました。
 
 
1992年ごろ、ペプシコ社は市場にクリスタルペプシという新商品を投下しました
同商品はカフェインフリーの無色のコーラであり、絶大なるシェアを誇っていたコカ・コーラ
のコーラに対抗するべく、社運を賭けて開発された商品です。
 
販売当初、市場は過剰には反応しなかったものの立ち上がりは上々で、今後順調に成長す
る可能性も十分にありました。
 
これを受けたコカ・コーラ社は、当初は透明なコーラ市場はそこまで成長率が期待できない
ため無視をしようとしていましたが、よもやの事態により市場環境が大きく変わることを恐れ、
クリスタルペプシに対抗する戦略オプションを選択しました。
 
ここでコカ・コーラ社がとった戦略オプションは、いわゆる「ミート戦略」ですが、ただのミート
戦略ではありません。
 
コカ・コーラ社は、もともと販売していた“タブ”というコーラ風味飲料の透明色版である“タブ
クリア”という商品を、新たに市場に投下しました。
 
この商品を投下した理由は大きく2つです。
 
1つは「透明なコーラ飲料というカテゴリの価値を無くすこと」です。
同じような透明な飲料をすかさず投下することで、物珍しさや興味で購買していた顧客の
価値観を、ありきたりなものにすることで無効にしてしまいました。
 
 
2つ目は「無理矢理ダイエット飲料の枠にカテゴライズする」ことでした。
タブクリアをダイエット飲料向けとして広告・宣伝をし、イメージをつけることで、クリスタル
ペプシもダイエット飲料のカテゴリに無理矢理入れてしまいました。クリスタルペプシには
糖分が多く含まれていたので、ダイエット飲料のイメージが付いた同商品を顧客は「透明
だから買っていたのか」、「ダイエットのために買っていたのか」購買する理由がわからな
くなるということです。 
 
結果として、コカ・コーラ社の戦略は見事にあたり、クリスタルペプシは1,2年で市場から
姿を消しました。(もちろんタブクリアも消えました。)
 
 
ミート戦略はミート戦略ですが、コカ・コーラ社は「タブクリアを道連れにし、クリスタルペプ
シとともに市場から消し去る」という大胆なことを行いました。