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もちもち動物園

宮崎移住しました。ブラック企業ネタ、転職(第二新卒)のコツやノウハウ、マーケティング、ラーメンについて書きます。

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転職先はブラック企業第22話「休息とは」

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猛烈な眠気の中、僕は営業トークを考えていた。3時に終わったミーティングの後、デザイナーたちがつくったサイトのバグ取りをして、それが終わったのが5時。

 

営業資料を印刷して(もう詰められるのはごめんだ!)、レッドブルを飲んで一息いれる。レッドブル、翼を授ける。一時期猛烈に流れていたゆるいCMを回想しながら、僕はこの場を放棄してどこかへ飛んでいけたらと願った。

 

「WordPlayで変態プレイ……すなわちWordPlay……」

 

意味不明だ。足元にはマゾ彦が寝転がりながら、訳の分からない言葉をつぶやいている。だからWordPlayじゃない、WordPressだ。起きた後にテストしてやったほうがいいかもしれない。

 

朝一番は品川。僕の本来のクライアントである頭脳警察のアポだったが、これは難なく終了。なぜなら、バキバキに働く真面目なインターンの子に頑張ってもらったからだ。彼には申し訳ないが、猫の手も借りたい今の状況、存在するリソースはギリギリまで使わなくてはならない。

 

「しょうきちさん、今度メシおごってくださいね……!」

 

1日1万字の記事作成。インターンがこれを10日間でこなしてくれたおかげで、大量のWebページを更新し、グーグルの検索結果に上位表示できるはずだ。可哀想なインターン生は、座ったままなのに、フルマラソンでもこなしたかのように息を切らしていた。ちなみにこれを5回繰り返せば、文量的に文庫本1冊が完成する。

 

「サンキュー、お前、作家になれるぜ」

 

無事にアポも終了したことだ。今度、凪の煮干しラーメンでもおごってやるか。あれはうまい。新宿に行く用事があるなら、是が非でも行くべきだと僕は思う。命の水だ、煮干しスープ。

 

昼飯。それはブラック企業社員の休息の時間 

キヨスクで買った適当なガムを噛みながら、高田馬場を歩く。アポ前まで時間があるから、腹ごなしがしたい。この時間を伸ばせば、メシが食えるのは3時半になる。それだけは避けたいのだ。

 

高田馬場にアポ先があると幸運だ。安くてうまい昼飯に困らない。新宿ではローストビーフの油そばだったり、どちらかというと話題先行のキャッチャーな飲食店が並ぶ傾向があるが、高田馬場は堅実。飛び道具よりも、長く愛される堅物の頑固おやじのような店が愛される。もちろん、安くてうまくて多いのは必須条件だ。ライス大盛り無料は当然、ライスおかわり無料でようやく偏差値50ってところか。

 

しかし、今回は違う。駅を出てから杉並方面に歩いてから、細い路地を抜けていくと、居酒屋のならびにぽつんと建つ黒い店が目に入る。牛骨ラーメン道玄。

 

バーカウンターの居抜きのような、高めのテーブルに椅子。やや暗めの店内にはジャズが流れる。オアシスだ。1番奥に腰掛けてから、牛骨ラーメンの塩をオーダーする。麺はスパイスを練り込んだ特別なやつ。

 

スープを一口。ごくり。ふんわりと牛からとったダシの香りがひろがる。いい。無化学調味料のやさしさと、この牛のエキスから出た油がいい。口当たりが良くて飽きが来ないから、ついつい飲み干したくなる。派手なラーメンばかり食べ続けると、ビリビリするような刺激ばかりが残るから、こういう上品なラーメンをはさみたくなる。いい仕事だ。

 

仕事。僕の仕事も誰かの役に立っているのだろうか。このラーメンが良いひとときを提供してくれるように、クライアントに何か貢献できているのだろうか。社内は炎上案件にあふれ、僕らはその対応のために、なんとか頭を下げるばかりだ。顧客に睨まれず、握手をして成果をわかちあいたい。そんな日が来るのだろうか。

転職先はブラック企業第21話「ミーティング」

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社長からの激詰めから逃れるようにミーティング室に入る。

 

「しょうきち、散々だったな。気にすんな」

 

関西出身のさんまがフォローしてくれる。歯磨きしながら街をあるいたりして僕を驚かせたりするが、こういう優しさが彼の持ち味だ。

 

「お前、今日の訪問で、商材の話したんか?」

 

「ああ、したよ。ブログを使った集客コンサルティング。訪問先からは、ブログなんて女子高生のおもちゃだろって言われて聞いてもらえなかった」

 

「それはあかんな。先方は相当リテラシーないんやな」

 

「全くだよ。最近はYouTuberだってプロモーションとして使えるのにさ」

 

僕らのようなBtoBのIT企業が躓く要素の一つに取引先のリテラシー不足がある。特に、相手が年配だったりするとややこしい。ITの話を極めて具体的に、例え話を使いながら話しても聞く耳を持たないことだってある。

 

今日の訪問先も、地引網だとかいろんな例えを使ったにも関わらず、理解してもらえなかった。先入観という壁は厚い。その壁の厚さはたいてい、相手のリテラシーの理解度とこちらのサービスの信頼性の差分だけ厚くなる。

 

ドアがいきなり開いたかと思うと、詰められた営業社員と一緒に社長が入ってきた。一気にミーティングスペースがいっぱいになる。部屋の空気が一気に変わった。酸素濃度が急速に低下したかのように息苦しくなる。

 

「おい、始めるぞ」

 

軍隊の整列みたいに一斉にPCを開く。ここで出遅れたら銃殺ものだ。

 

「で、今日は営業以外の人間にも訪問に行ってもらったわけだけど」

 

社長が社員全員を見渡す。

 

「どうだった?マゾ彦」

 

「え~、何も理解してもらえませんでした~」

 

「馬鹿かお前は。バカは顔だけにしやがれ。ほい、次」

 

次はやり手の営業社員、ウォーリー。イケメン高身長で慶應出身の高学歴だが、なぜかこの会社を創業当時から手伝っている。普通に就職していれば大手企業にも引く手数多だっただろうに、彼はそれでもこの会社で頑張っている。

 

「先方は既にWebコンサルを使っているようでした。話では、そのコンサルサービスの中にSEO強化のプランも入っていて、うちのサービスと重なる部分があると。そのSEOプランもなかなか大きな規模で、うちのリソースでは賄えそうにありませんでした」

 

「それで、リソースがないからどうしたんだよ」

 

「それで……終わりました」

 

「てめえ何年営業やってんだよ。リソースなんて外部パートナー使えばいくらでも生み出せるだろ。何ならてめえの大学行ってインターン2,3人かっさらってこい。無給で働かせればどうってことないだろカス」

 

「すみません……」

 

「上場ってどういう意味かわかってんの?うちの会社が世間一般の投資家に、公平に、他の会社と同じように評価されるってことだ。つまり、腐ってる会社はカスみたいに扱われて評価が下がる。いい会社は投資を受けて頼まなくてもブリブリ豚みたいに太らせてもらえる。てめえはこの会社をカスみたいにしてえのか、あ?」

 

「成長させたいです……」

 

「あ?」

 

「成長させたいですっ!!」

 

「なら受注してこいよ。いっぺん死んでこい。ほい次」

 

ひとりひとり、ボロカスに切られていく僕たち。尋問が終わったときには、ミーティング室はエントロピー増大の法則が支配していた。すすり泣きと絶望が混ざり合って増殖し続ける、歪んだエントロピーの増大。僕はもちろん、開口一番叩き切られた。

 

「最近運用を開始したサービスだからまだ営業に慣れてないかもしれないけどな、舐めるなよ。お前らが営業している意味を考えろ。そこから徹底しろ」

 

「まあ、そのくらいにしようよ」

 

副社長の青井が入ってきた。物腰は柔らかいが、彼にはロジックしか通らない。ミスがあると、表情を変えずに問い詰める上、感情的な言い訳は一切聞かない。「青い血が流れている」という噂さえある。切れると笑いながら死ぬまで殴ってきそうなイメージだ。

 

「新しい商品なんだからさ、いきなり押し付けてもしょうがないよ。そもそも、今回のミーティングの趣旨は、売り方をわかってもらうためのものなんでしょ」

 

「まあ、そうなんだけどさ」

 

社長も青井の頭の良さは認めているから、こういうときに引いてくれる。そういう意味で、今回の青井は救世主だ。さあ、傷ついた僕らの涙をぶどう酒にでも変えてくれ。

 

「みんな、社長が言いたいのはね、今回の商材を、ただブログマーケティングの商材として使っても意味が無いってことなんだよね。もっと上段から行こう」

 

青井がパワーポイントをプロジェクターに映し出した。

 

「僕らのやろうとしているのはCMSサービスという市場になる。CMSとは何か知っているね?」

 

「コンテンツ・マネジメント・システムです」

 

「そうだ、さすがしょうきち。まあ、サイト制作担当だもんな。この場合、コンテンツとは、多くの場合テキストで書かれたページを指す。マネジメントというのは管理のことだね。CMSというのは、テキストで書かれたページを沢山増やしたり、改良したり管理できるサービスのことを言うんだ」

 

「ブログを書きためたりするものですね」

 

「ブログとは、CMSの一つの使い方だね。CMSはあくまでもページを管理するシステムのことだから、ホームページの一部に組み込んだりしてもOK。ほら、企業ホームページの中で、最新情報みたいなページあるだろ。あそこは更新頻度がすごく高いから、あそこにCMSをぶっ込んだりしてることもある」

 

「使い方がいろいろあるんですね」

 

「そういうこと。ちなみにCMSの代表格は何かわかるかな」

 

「WordPlay」

 

「マゾ彦、ありがとう。でも正解はWordPressだね。WordPlayってどんなプレイなんだ?」

 

マゾ彦が顔を赤くする。やはり、こいつはアホだ。

 

「WordPressは無料で使えるサービスだ。自社でオリジナルCMSを組む会社もあるけれど、こいつを使って安くサービスを仕上げる会社もある。見てくれはあたかも自社サービスのように謳ったりもするね」

 

「なので、CMSサービスのキャッシュポイントは3点あるね。まずはCMS自体の料金。そして、記事執筆代行料金。そして、最後は僕らがやろうとしている、コンサルティング料金。コンサルティング料金はどのような価値の対価としてもらえるんだい?」

 

「顧客のマーケティング課題に則した運用方向性の設定の対価。CMSで記事を執筆し、それぞれの記事で集客しようとしても、どの記事で顧客を集め、どの記事で信頼させ、どの記事で購入させるといった戦略がなければ課題解決には向かない。したがって、その方向性を定めることで、CMSの有用性をはじめて発揮できる」

 

ウォーリーが辞書でも引くような口調で答える。

 

「正解だね、さすが。今のはメモしておくといいよ。さて、今の話がすべてだ。僕らは幸運にも恵まれた頭脳を持っている。おそらく、ここにいるメンバーの大学入学時の偏差値は外資系戦略コンサルティングにも引けをとらないだろう。僕らはその頭脳を持って、ただのブログを高値で売りつけているしょぼいマーケティング企業を駆逐するんだ。戦略もなしにブログなんてやって、なんで儲かるんですか?ってね」

 

青井がニヤニヤしながら言う。獲物を狙う蛇のような目だ。青井には、ポジショニングマップで競合を塗りつぶすのが一番のエクスタシーになり得るのかもしれない。

 

 

「そういうこと」

 

社長が口をはさむ。

 

「だからお前ら、今度はブログシステムを売ろうと思うな。ブログなんてただでもできるんだからな。それを月額50万とろうってんだから、それだけの価値を見せつけろ」

 

「そうだね。ただ、いきなり50万円払っていただくのも難しいと思うんだ。だから、御存知の通り、1ヶ月の無料調査期間をキャンペーンでやってる。調査と言っても、ほぼ営業なんだけどね。クロージングする前に、たくさん情報がほしいから、最初の1ヶ月で顧客からデータをもらって営業資料を作るんだ」

 

「なるほど~、そういうことだったんですね~」

 

マゾ彦が口を開けっ放しで賞賛する。

 

「そんなことも知らなかったのかよ、てめえは死ね!」

 

社長が投げつけたジャンプはマゾ彦の隣に座っていたウォーリーに当たり、ウォーリーは静かに頭を擦った。さぞかし痛かったのだろう。

 

ミーティングは終了。時間は朝の3時だ。さて、これから訪問資料でも作ろうかな。

 

投稿強化中:ミーティングがカオスなのに気づいたら

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転職先はブラック企業第20話「パワハラなんて知らない」

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上場を見据えた営業力強化。それに伴う営業担当外にふりかかる営業業務。僕のような、サイト制作のディレクションをやっているような人間にも、その役は容赦なくやってくる。

 

その結果、ついに、月に500時間の勤務時間を超える社員も現れた。過労死ライン、そんなもの知るかと言わんばかりの話。成長戦略を盾にした無茶な欲求が僕らに押し付けられるたび、僕らは命を粉にして、勤務時間の数値に変えていく。

 

そもそも、過労死ラインなんて言葉を社内では聞いたことが無い。僕らの残業はすべて自己責任。パフォーマンスの出せない社員は、何時間働いても自業自得なのだ。

 

「しょうきち、お前も来い」

 

出先で社長から呼び出しを食らったので、僕は訪問後に楽しみにしていた駅そばを無視して社内に直帰した。オフィスに入ると、 早速社長から、デスクの前に来いとのお達し。ブラック企業社員に心が休まる時間はない。

 

「なんかお前らさ、取引先に資料持っていけないとかで朝めちゃくちゃ騒いでたみたいだけど」

 

やっぱり。朝からプリンタが全く動かなかったことで、資料が印刷できなかった事件。

 

「何なの?それ。お前ら印刷くらい前日にやっとけよ」

 

「はい……」

 

「はい、じゃねえよ。ゴミだなお前ら」

 

社長はジャンプをおいてこちらに体を傾ける。臨戦態勢だ。

 

「そんなアポ行ったって金とれるわけねーだろ。ふざけんなよ。お前らのクソアポに払う給料なんてねえんだぞ」

 

僕らは口々につぶやく。すみません。すみません。すみません。

 

「前日にやれ。いいか、前日だ。前日にやれ。まじで、前日。当日にやるのはクズ。ゴミ。ゴミに払う給料なんてないわけ」

 

当たりが強い。一理あるとも思う。確かに、前日までに準備できていたらそれがいい。しかし、僕の資料なんて朝の4時に完成している。そこから4時間巻き戻して完成させるなんて、一体何を削ればいいのだろう。錬金術がほしい。カエルでもコウモリでもガラスでも魔法の杖でもなんでもいいからごちゃまぜにして時間を生み出す錬金術。

 

そんなことを考えているうちに、ミーティングの時間になる。 僕らは散々罵詈雑言を吐かれ、ミーティングに15分遅刻して席についた。

 

そういえば、こういう詰め方ってパワハラって呼ぶらしい。想像したこともなかった。だって、悪いのはパフォーマンスを出せない僕らで、社長は僕らに成果を出せるようにアドバイスしてるだけだと思っていたから。

 

投稿強化中:ブラック企業のパワハラに疲れたら

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転職先はブラック企業第19話「いつの間にか営業担当」

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太陽光がビルで乱反射し、アブラゼミが狂ったように鳴く新宿の街中を、僕は無我夢中で駆け抜けていた。アポの時間に間に合う最後の電車まで、あと3分。歩いて5分かかる道だから、走ればきっと大丈夫だ。大丈夫、大丈夫。

 

「はっ、はっ、はっ」

 

あまりにも本気で走っていると、涙が出てくるものだ。アドレナリンが吹き出して、脳がハイになる。地下鉄の入り口をミサイルのように見定めて、横に並んで歩くOLを突き飛ばす寸前で回避。バトンパスのようにスイカをタッチして、あとは20段ばかりの階段を駆け下りて電車に飛び込むだけだ。

 

間に合うか間に合わないかのギリギリの隙間に自分をねじ込み、ゲームセット。終了直前のスリリングなゴールで僕はこのチキンレースに勝つつもりだった。しかし。

 

「発射しまーす。駆け込み乗車はおやめくださーい」

 

階段を駆け下りる寸前に、無慈悲な車掌の一声。

 

待ってくれ。あと3秒でいい。3秒待ったところでお前の給料は何も変わらないだろ。今のトレンドは顧客第一主義だぜ。ワタミもグロービスもマッキンゼーも、どこだってそう言ってるじゃないか。

 

しかし、僕の魂の叫びも届かず、わずか数秒の差で地下鉄は発車した。僕の荒い呼吸の背後に汽笛が響く。うるせえ。プァーンじゃねえよ、くそが。

 

「はあ、はあ……くそ、くそっ、くそ……!」

 

腕時計。なんど見ても、これがアポの前の最終電車。タクシーを使ったとしても、余計間に合わない。最短ルートを取り逃し、アポの遅刻が決定した、哀れなブラック企業社員。

 

「マジかよ。ほんと……最悪」

 

僕は2分で息を整えてから、訪問先に10分遅れる旨の電話を入れた。

 

営業

「遅れてしまい、大変申し訳ございません!」

 

通された会議室で、僕の声だけが響いた。訪問先の社員は4人いるが、全員無言。座ったまま、むすっとした表情で僕をみている。

 

「も、申し訳ございませんでした!」

 

再度謝る僕。哀れだ。キンキンに冷えたエアコンの冷気が僕に当たっている。僕は軽く身震いをした。

 

「まあ、とりあえず、おかけください」

 

 小さくなる僕と、テーブルを挟んで4人。険しい表情で見つめられる。

 

「初めての顔合わせで遅刻とはやってくれるね」

 

「しかも、資料を紙でプリントアウトしてこなかったそうじゃないか。直前にもらったデータをこちらで印刷したから、何も持たずにそちらの話を聞くということはなかったがね」

 

申し訳ございません、と小さくつぶやいた。耐えろ、自分。

 

早朝のことだ。すべては小さな異変から始まった。なぜか、プリンタが作動しなかったのだ。2つの営業チームに、僕達のようなフォローアップチームと、アポが入っているチームは5つ。その全てが印刷を待つが、プリンタからは一切何も出てこない。

 

「なんで動かないのよ!誰かクソ重いデータでも送信したんじゃないの?」

 

悶々とする時間。アポの時間まで2時間あったが、それが1時間半となり、ついに1時間を切る。30分前に出ればぎりぎり間に合うというタイムリミットが、どんどん迫ってくる。

 

「無理だ!データで送る!」

 

営業チームがメールでデータを送付し始めたのを皮切りに、すべてのチームがデータ送信をし始めた。続いて電話をかける。申し訳ございません、恐れ入りますが、訪問中は資料をパソコンでご覧いただくか、御社の方でプリントアウトをしていただくことは可能でしょうか。ええ、申し訳ございません……。

 

僕も時間ギリギリまで粘ったが、やはり資料は出ず。取り急ぎのデータ送信で場をしのごうとした。その結果がこの有様だ。そして、おそらく今の僕と全く同じ状況を、何人もの社員が経験している。

 

今回のアポは、僕らフォローアップチームに課せられた「営業戦略アポ」だ。3年後に見越した上場ため、売上をきれいな尻上がり的に伸ばさねばならない。営業チームだけでは成果が上がらないと判断した経営陣は、フォローアップチームの業務をさらに効率化することで時間を捻出し、その余った時間で営業に向かわせる方針をかためた。

 

「遅刻の件、ならびに資料については申し訳ございません、しかし、ご提案についてはきっと、価値のある情報提供になると自負しております」

 

提案内容は、CMSツールの販売と運用のコンサルティングだった。言うなれば、ブログを作ってお客さんを囲い込みましょう。どんなブログを作ればいいか、作ったあとでどうすればお客さんが増えるか、全部任せてください。費用は月額50万です。こんな感じ。コンサルティングって便利な言葉だと思う。とりあえずそれをつけておけば、商品っぽくなるのだから。

 

「他社とはどう違うのかね?」

 

「当社は長年続けてきたWebマーケティングのノウハウがございます。それは他社のようにSEOに偏重するわけでもなく、リスティングだけやってきたというわけでもない。もちろん、サイト運用だけのプロフェッショナルで完結してもいないのです。包括的にマーケティングに携わることができるのがうちの強みです」

 

例えるなら、本をたくさん書いて売るとなったとき、小説だけ書ける作家だけじゃダメ。エッセイだけ書けてもダメ。いろんな記事が書ける「執筆力」と、それらを組み合わせる「編集力」がないと、いい本作れませんよね、という話。(で、それが全部うちにあるという、おこがましいトーク)

 

「あー、よくわからん。安井くん、わかるかね」

 

重役らしい小太りの男が、眼鏡の若手を呼んだ。

 

「ちなみに成果はどのくらい出るのでしょう?」

 

眼鏡の安井が言う。

 

「単刀直入に申し上げて、それは現段階ではわかりません。ブログは漁船で言う、魚を海底でとらえる地引網のようなものです。お金と時間を投資すればするだけ、網は大きくなる。つまり、Webでお客さんを多く囲い込めるのです」

 

重役は往々にして、Webに詳しくない。だから、こうしたセールストークはなるべくゆっくりやるのがいいはずだ。僕は軽く息を吸い込んで、話を続ける。

 

「ただし、そもそも魚の数がいなければ、網をしかけても無駄です。そこはきちんと調査しなければならない。だから……」

 

クロージングだ。

 

「まずは最初の1ヶ月、お試しキャンペーン。無料で調査をさせていただきます。どのくらいの規模のブログを作れば、どれくらい儲かるか。そして、そもそもWebを使っているターゲットはどのくらいいるか。きっと、御社のWebマーケティングに広く役に立つデータも提供できると思います」

 

顔をあげた。訪問先の4人は皆、資料を見ながら無表情で黙っている。

 

「はっきりいうが、よくわからん。第一、ブログってあれだろ、女子高生が日記とかつけるものだろ。あんなキャピキャピしたものにうちの情報を載せるのか」

 

「いえ、違います。それについては資料の5ページに、イメージを……」

 

「いや、そもそもブログってなんだ。企業ブログとかなんとか最近やっているところもあるらしいが、自社の自慢をばーって書いて何が面白い。あんなもん、ママゴトに過ぎん」

 

「単純に現在あるホームページをリスティング広告でグーグルの検索結果に出るようにすれば手っ取り早いんじゃないですか?」

 

重役に加え、眼鏡の安井も乗ってきた。

 

「ブログというと、言葉ではチープなイメージもあるのも頷けますし、安井様のおっしゃるように、リスティングを使うのも一手かもしれません。それらはすべて、こちらでお調べしますので、見た目も現状のホームページと遜色ない、費用対効果の高い施策も必ずお出しします」

 

4人の表情は、はっきり言って腐っていた。早く終わってほしそうに、PCを叩いている。きっと、他の業務のレポートでも書いているのだろう。この相手には、何を言っても響かないように思えた。

 

「何かあったら連絡しますよ」

 

重役が短く切り出した。意訳すると、「どうぞお帰りください」だ。むべなるかな。

 

「ぜひともよろしくお願いします。本日は貴重なお時間をいただきありがとうございました。今後共ご贔屓に」

 

営業スマイル。肺の中まで冷え切った体をぎこちなく持ち上げ、一礼してから立ち去る。見送りも当然なし。まあ、遅刻もしたことだし。むべなるかな。

 

上司に電話をかける。訪問の結果報告を手短に済ませ、貴社予定時刻を告げる。

 

「ちなみに、あとで社長から連絡があるらしいよ」

 

 

嗚呼、悪いことって重なるものだ。

 

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転職先はブラック企業第18話「持株会の出資額」

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持株会の出資額は満額きっちり

宴会の翌日(メンズサウナから出てわずか4時間後)の朝礼。社長から、改めてIPOの話があった。

 

IPOについては、下記の引用元を読んでほしい。

 IPOとは、Initial Public Offeringの略語で、日本語に直すと「新規公開株」とか、「新規上場株式」となります。具体的には、株を投資家に売り出して、証券取引所に上場し、誰でも株取引ができるようにすることをIPOといいます。

IPOとは?より

 

「ようやくうちの会社も軌道に乗ってきた。で、昨日も言ったけど、上場ね。3年後の春に上場を目標にして行こうと思う」

 

おお、と声があがった。地べたをなめるようにして這いつくばって生きてきた創業当時のメンバーから漏れる、感嘆の声だ。

 

「そこで、俺らは社員持株会を発足する。お前らが働いているこの会社に、自分自身で投資する訳だ。もちろん、投資されるお金は会社が大きくなるための資金として運用される。IPO時の金銭的リターンと、会社の成長というリターン。2種類のリターンが用意されていることを理解しておけ」

 

会社の成長を自分の成長とせよ。戦後間もなくの起業家がいいそうな、もっともらしく、正しそうな言葉。そんなことは、正直どうでもいい。それより金だ。金がほしい。

 

「これから持株会の書類を配る。名前とか、ハンコを押す場所とか、色々あるから間違えるなよ」

 

経理のギャルの姉ちゃんが書類を配っていく。薄いオレンジ色の、複写式の薄いカーボン紙だ。このペラペラな紙に、僕はこの会社に入り、働き続ける意味を込めるのだ。

 

「そうだ」

 

社長が立ち止まる。書類にペンを走らせていた社員が一斉に前を向く。

 

「出資額は、月額最高で10万。でも、お前ら10万くらい引いても生活できるよな。じゃ、そこんとこよろしく」

 

一部の社員の顔が歪んだように見えた。そんなことは気にせず、社長は自分の机に戻り、週刊少年ジャンプを読み始める。社員はそれぞれ、書類の執筆に戻った。

 

「しょうきちく~ん」

 

マゾ彦だった。泣きそうな顔で、僕に近づいてくる。

 

「10万なんて、俺には無理だよ~」

 

「そんなこと言われても。節約すればいいじゃん」

 

「俺の家、家賃8万なんだよ~。手取りからさらに10万ひかれたら、月4万で生活しなきゃならないよ~」

 

「十分だろ。とりあえずコンビニの飯やめればいいじゃん。明日から自炊だね」

 

「無理無理~!はい無理~!10分でもあったら顧客フォローのメール出さないと、社長に殺されちゃうよ~」

 

本人は悩んでいるようだが、間の抜けた声のせいであまり切羽詰ったように聞こえない。もしこいつが「出資額:5万」なんて書類をだそうものなら、確実に1時間は説教だろう。会社のために頑張れないのか?って。

 

「私は3万にする。10万円なんて、そんなに出せないもーん」

 

金髪をゆらしてギャル社員が言う。おそらく、ギャルが金を出さなくてもお咎めはないだろう。悩むべきは、俺ら男の方。格差社会だ。

 

僕はと言うと、迷わずに出資額を10万円にしてサインする。IPOという賭けに全プッシュして、勝ち抜けるのだ。

 

全員の書類の提出が完了したところで、一部の社員が面談室に呼ばれていく。きっと、10万円きっちり出資できると書けなかった社員だろう。うなだれながら帰ってくる様は、きっと、満額きっちりの10万円に出資額を書き換えられたからに違いない。

 

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投稿強化中:ブラック企業の無茶振りに疲れたら

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転職先はブラック企業第17話「ブラック企業のIPO」

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 前回の記事はこちら

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宴会終了後、メンズサウナへ

僕らの地獄の宴会は無事、ホテルから出禁を食らう形で終了した。ローションや生クリーム等で床をベトベトにして汚した罰である。

 

ゴミあさりでもしたかのように汚れている僕らは、そのまま歌舞伎町のメンズサウナへと向かった。ビルに入ると、挨拶をしようとした中国人の店主が顔をしかめる。店主はホームレスでも見るかのような汚い目線で、一人1200円の料金をむしり取っていく。

 

「ようやく終わったね~」

 

マゾ彦が気の抜けたようなしゃべりで話しかけてくる。ああ、その通りだ。やっと終わった。この1ヶ月ほど、宴会の準備とクレーム対応でろくに眠れていない。ようやく、一息つけそうなのだ。

 

「ああ、そうだね。ようやく終わった」

 

クリームの油でベトベトになった体をあたたかなシャワーで洗い流すのは心地よかった。ほんの短い時間だが、会社から、仕事から、解放される気分になる。これなら1200円も安いものだった。1日の中で、風呂に入れる時間が一番心地よい。

 

ブラック企業とIPO

湯船に入ると、マゾ彦が話しかけてくる。

 

「株の話さ~、どう思う?」

 

「株?」

 

「聞いてなかったの?株式公開の話だよ~」

 

「IPOか。宴会の前にしてたよな、そんな話」

 

「うちのクライアントのガッツ・コーポレーション社の取締役の中島さんっていると思うんだけどさ~、あの人、IPOで億単位で儲けたらしいよ~」

 

「何だって」

 

ガッツ・コーポレーションといえば、やり手の人材系企業出身の社長が起こした急成長ベンチャーだ。創業から10年足らずでマザーズ上場、一部上場と株式市場の階段を三段飛ばしで駆け上がっていった。中島は創業当時から社長を手伝い、人事絡みで次々と成果をあげていた結果、30代半ばで取締役に抜擢された経歴を持つ。

 

創業当時の生活はそれこそブラック企業のそれであったが、今ではIPOで儲けに儲けた上場企業の取締役だ。キャッシュもあれば、ポジションもある。ブラック企業の生む億万長者。

 

「乗ったもんだね、ビッグウェーブにさ」

 

「僕なら10分の一でももらえたら嬉しいよ~」

 

「1000万か。1000万、か……」

 

ブラック企業社員はIPO株の夢を見るか

1000枚の束になると、1万円札にはどんな厚みがあるのだろうか。そして、それを生み出すIPO。僕らがこのブラック企業で頑張りぬくための、希望の光。

 

社長もうまいものだと思う。長時間労働で消耗する僕らに、ちゃんと餌をまいてくれる。IPOで儲ければ、今までの払われてこなかった残業代なんて目じゃない。お釣りがくるほどに金が入るのだ。

 

「決めた。俺は、できるだけIPOにぶっこむ。10万だ。毎月10万を社内持ち株で払い続けて、目一杯リターンをもらう。せっかくこの会社にいるんだ。チャンスは逃したくない」

 

「は、10万?毎月払うんだよ~?」

 

「それくらいしないとこの会社にいる意味はない。絞られた分、全部取り返してやるんだ。IPOまで頑張り抜いて。マゾ彦、これは賭けだよ。こんなブラック企業で働いていて、何もリターンがないなんて嫌だ。最後に儲けて、ブラック企業に勤めたことを正解にするんだ」

 

砂漠の旅でオアシスの情報を聞きつけた冒険家のように、僕は生気を燃やしていた。金を勝ち取ってやる。それまで頑張り抜くんだ、このブラック企業で。

 

僕らはサウナに入って、めちゃくちゃに汗を流してからビルを出た。IPOのことだけ考えていたら、熱気の中でも永遠に我慢できるような気がした。麻薬でもやっているかのようだ。実際、僕は20分間サウナに耐え続け、その間にマゾ彦はサウナに入るのと水風呂に入るのを2往復した。

 

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ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪 (文春新書)

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投稿強化中:ブラック企業の無茶振りに疲れたら

nojisho.hatenablog.com

 

 転職先はブラック企業第18話はこちら

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【無料】第二新卒の自己分析サポートはじめました。

ども!

しょうきちです。

 

無料で自己分析サポートやります

 

この度フリーランスになることを決めたしょうきちですが、その中で「自己分析サポート」をやっていくことにしました。料金は無料です。この機会にぜひ!使ってみてください。

 

自己分析をサポートする経緯

 

僕は3年前から転職についてブログを書いています。特に注力しているのは自己分析についてで、自己分析が一番大事だと思っています。ブラック企業、人事職を経てその思いは強くなり、自己分析についてサービスを出したいと思ってきました。

 

その中で、自己分析について宮崎大学でお話させていただく機会をもらい、先日200人の前でしゃべってきました。

学生時代に30人くらいの学生の就職相談に携わってきました。宮崎に来てからも、です。色んな学生がいました。大学院に進んでいいのか迷っていたり、内定がとれなかったり。

 

面白いのは、話を聞いてみるとみんな魅力的で優秀だということです。お世辞ではなく。ただ、自分の魅力をどう出せばよいかわからないだけ。もやもやしているだけ。

 

そんな相手のやりたいことを覆い隠してるもやもやを取り払って、相手が「そうそうそれやりたい!」みたいになるのが一番気持ち良いんですよね。

 

僕の強みはそのもやもやを取り払うときに「じゃあこうすればよいじゃん!」って結論を急がないこと。情緒的なものに鈍いから、ちゃんと聞こうとできる。だから、やりたいことの理由をちゃんと見つけた状態で送り出せるのだと気づきました。

 

その結果、

  • 面接無敗、内定6社
  • 4年の9月まで無い内定→面談後2週間で内定
  • 悩んでいた就職先の判断に僕の意見を採用

みたいに、学生の芽が出る瞬間を見られたこともあり。とてもうれしかったです。

 

宮崎大学で「自分の夢」をプレゼンをしてきました - もちもち動物園より

 

なので、自己分析をすることで人の「できない」をなくすことが、僕の価値だと思っています。

 

自己分析サポートのサービス内容

サービスは下記のとおりです!

  • 自己分析サポート(メイン)
  • 職務経歴書へのアドバイス
  • 会社選びのアドバイス

 

条件:転職エージェントを2社以上登録して使ってください

エージェントを複数登録するのって結構重要で、

 

  • 案件供給数が安定する
  • 自分の評価が多角的になる

っていうメリットがあります。

(あと、アフィリエイトで僕にお金が落ちて僕が食いっぱぐれないってのもあります)

 

正直に言うと、パートナー企業なので、登録して使っていただけると僕に紹介料が落ちる仕組みなのです。

 

 

第三者である僕もサポートするので、「エージェントさんの言うこれってそうでもないよ」とか「もっと強みがあるからこのポイント出してみなよ」みたいに言えると思うんですよね。

 

また、エージェントさんも全力でやってくれるとは思うんですけど、どうしても自己分析を手伝ってくれる時間がなかったり。なので、僕がちゃんと軸をもって仕事探しができるようにサポートします!

 

マイナビジョブ20’s 

大手マイナビがやっているサービス。案件数は相当多いはず。

関東・東海・関西を中心に広くサービス展開をしているので、関東住まいじゃないからダメかな……って言う人もチャレンジできます。

 

ハタラクティブ

東京のベンチャー企業、レバレジーズのサービス。レバレジーズは就職サービスを多数手がけているので安心感が持てますね。

 

 

第二新卒ナビ


日本で唯一キャリアカウンセラー全員が元既卒・第二新卒です。

同じ経験をしているからこそ、失敗をしない就職活動をするためのノウハウを伝えられます。

とありますが、これは全面同意。第二新卒の心理的不安も戦法も、経験しないとわかりません。ちなみに当ブログから1番多く申し込んでもらってるのがこのサービスです。

 

いい就職.com

東京・横浜・名古屋・大阪に拠点を持っています。

 

申し込み方法

上記の転職エージェントサービスに申し込んでいただいた完了画面をキャプチャしていただき、お名前を添えてpsycheworks9096@gmail.comまでお送りください。

 

もしくはツイッターアカウントのダイレクトメッセージでも大丈夫です。

 

自己分析の参考記事

なお、自己分析が大事というのは下記の記事でメタクソに書きました。良ければこちらも参考に。

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【上場企業人事経験者が語る】就活で甘えている人間は糞。

「泣く」の画像検索結果

就活で甘えるな

 

就活で嘆く女子大生。この思考はなぜ危険なのか。

 

それは、勉強量と面接時のポイントが比例すると思い込んでいるからだ。(ちなみにこの漫画の原作は知らない)

 

好かれるポイントではなく、自分がこだわるポイントで勝負するのは愚か

これは恋愛に置き換えると、わかりやすい。

 

ある女性が男性に振られてしまった。彼女は嘆く。

たくさんメイクの勉強したのに、かわいくなったのに、なぜ好きになってもらえないの?

さて、なぜだろう。

 

答えは簡単で、相手のことを考えていないからである。いや、正確に言えば、抑えるべき相手のツボを見誤っているからである。

 

メイクの練習をしても、相手が容姿のことなんて特に気にしない人なら、評価されないポイントをひたすら上げているだけということになる。メイクが濃くなりすぎてケバくなっていたらむしろマイナス評価だ。

(そもそも、高嶺を目指しすぎているから好かれない可能性もあるが)

 

冒頭の女子大生も同じで、評価されるべき点で勝負できておらず、自分の努力量だけをおしつけるようでは成果=内定はない。

 

面接において、学生として評価されるなんて大間違い

メタクソに書いたが、冒頭の彼女の主張はわからなくもない。「学生として」評価されるべきは、たくさん勉強をした彼女であるべきだ。ただし、「会社で使える人材として」評価される人は、勉強量とは全く関係がない。彼女の甘さは、社会人としての適性を評価する面接という場に、学生として評価されたいという気持ちで全力でぶっ込んでいることだろう。

 

繰り返すが、面接は、社会人としての適正を見る場所である。だから、学生時代に努力した点において、社会人になったときに使えるスキルを見いだせなければならない。

 

相手を笑わせたり、いい気持ちにできるなら、立派な社会に通用するスキルだ。チャラ男であろうと真面目だろうと関係ない。飲み会ばっかりやっていても授業に出席していなくとも関係ない。これを直視できなければ、ずっと悲劇のヒロイン的に内々定を悔やむしかない。

 

 

努力の方向を間違えたら意味がない

就活の甘えということで、もう一つ例をあげようと思う。Yahoo知恵袋にあった就活の悩み相談である。

 

私は就活で甘えているのでしょうか?

現在就職活動中の大学4回生です。
私は現在未だにどこからも内定を得ていません。
やはり私に甘えがあるから内定が取れないのでしょうか。

就職に行き詰ってしまった為、質問させていただきました。

今までの就職活動を記載させていただきます。

・学歴は関関同立で商学部 企業経営を研究しています。サークルではリーダーを務めていました。
・今まで受けてきた企業は、自身が関わりたい業界を大手から中小企業まで受けてきました。
・エントリーして面接を受けた会社は60社を超えています。
・東洋経済、日経ビジネス、ダイヤモンドは毎週欠かすことなく読んでいます。
・企業の情報を得る媒体は、リクナビをはじめとする媒体から、ハローワーク、就職斡旋業者まで広く利用しています。
・履歴書の添削や、面接の練習は大学のキャリアセンターやハローワークを通じて、40回以上行っています。
・面接官の方からは、元気がよく、弁が立つと言われることが多いです。
・面接を受ける前には、日経新聞を利用し、業界に関する過去5年以内の情報を集め、IR資料も読み込み、OB訪問を行い情報を集め面接に挑みました。
・就職活動中心の生活によって体重を増やさない為に、毎日ランニングと筋トレを行っています。
・TOEICが550点しかない為、向上の為に毎日2時間以上勉強をしています。

内定が取れないのは自分自身が未熟だからと考え、自分を変える努力を8ヶ月続けてきました。
仕事に対する情熱、向上心なら、現役の社員の方にだって負けません。
それでも結果に繋がらないのが悔しいです。
面接では営業利益がわからない社員に、不合格の烙印を押されたりもしました。


知恵袋を拝見させていただくと、内定が取れないのは学生が甘えているからだと回答が多く見受けられます。
自分自身、就職活動において考えうる努力は可能な限りしてきました。自分も変えてきました。
それでも私は社会に甘えているから内定が取れないのでしょうか?

私は就活で甘えているのでしょうか? - 現在就職活動中の大学4回... - Yahoo!知恵袋

 

僕は指摘すべき点が1つあると思っている。

 

努力の仕方が「範囲」「量」「回数」を増やすことに偏っている

 

という点だ。

 

彼女の戦法は、カバー範囲をめちゃくちゃに広げ、練習も実践もとにかく数を当たる。それにより、

  • 技術において「量を以て質に転化する」ことを信じ
  • 「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」的に結果を求め

なんでもいいからまずは内定を取ろうというものだと想像できる。

(なお、個人的には「関わりたい業界」という表現がかなり抽象的で危ういと思うのだが、これは情報がないのでおいておく)

 

 

 

想像の部分が強いが、この戦法における欠点は、小手先の戦法に終始している点だ。本質的な戦力強化に至っていない。だから、落ちる。

 

彼女が本当にすべきは、業界分析の前に自己分析である。経済誌をいくら読み込もうとも、戦える武器はそうは増えない。せいぜい「最近の気になるニュースは何か」という、そこまで重要ではない質問において、少し精度が高まるくらいだろう。たくさんランニングをして体型維持に努めたところで、何が変わるのだろうか。

 

小手先の経済知識をどれくらい詰め込んだかより、体重が2,3キロ減量できるかより、彼女がどんな人間かを明確に言えたほうが、よっぽど強い。面接官はそっちの方が、ずっと興味がある。

 

主砲は自己分析によって磨かれる

軍艦で言えば、ニュースの知識など、パラパラうるさい機関砲である。当たっても当たらなくてもそう痛くない。その一方で、自分自身の話は主砲に値する。主砲のインパクトがどれだけあるか、どれだけうまく当てられるかで、戦いの結末は変わる。

 

内定のとれていない知恵袋の彼女は、自己分析について書いていない。自己分析に関わるような記述もない(もしかしたら、説明がしづらいから書いていないだけかもしれないが)。

 

彼女のすべきは一つ。ランニングも経済誌も放り出して、学生時代の活動でどう頑張ったかを、練りに練って書くべきだったのだ。

 

去年、就活の自己分析にのった女子学生がいた。彼女は長い間内定がなかったが、自己分析をした途端に一瞬で内定をとった。本当に目覚ましいスピードだった。彼女は非常にコミュニケーション能力の高い女性だったが、惜しいことにそれを自身で知らなかった。その上、志望業界でコミュニケーション能力が評価されることを知らなかった。

 

彼女のスキルとしてのコミュニケーション能力と、志望先で出現するコミュニケーションの場。それをつなげた途端、彼女はいとも簡単に内定した。いや、むしろ受かって当然だったと思う。

 

傍から見れば、本当にコミュニケーション能力の高い有能な学生であることはわかっていた。あとは、それを面接官にわかってもらうために、自己分析を済ませて強みを伝えるだけである。

 

何が必要とされるかを見極めて、自己分析。決して甘えない

何が必要とされているかを見極めて自己分析し、自分の強みを相手にぶつけることができれば勝てる。決して努力量に甘えてはいけない。マシンガンを乱射したところで、大砲の一発には勝てないのだ。勝てる一点を見極めて、集中する。決して諦めない、甘えない。それが就活の成功の鍵だ。

 

 

もし、面接の「スキル」で悩んでいるとしたら、

自分の経験で恐縮ではあるが、このエントリーが参考になるかもしれないので、面接で悩んでいる人は読んでいただきたい。

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もし自己分析で悩んでいるのなら、下記のサイトで自分が自己分析支援をやっているので、参考にしてほしい。500円で自己分析のサービスもやっています。

psycheworks

 

就活参考書籍

 

絶対内定は自分も使っていました。これに投資する2000円は、絶対に10倍、100倍になって帰ってくる。

絶対内定2018―――自己分析とキャリアデザインの描き方

絶対内定2018―――自己分析とキャリアデザインの描き方

 
絶対内定2018 面接

絶対内定2018 面接

 

 

新卒の就活にも使える記事まとめ 

 

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ピラミッドストラクチャーについてまとめてみた

ピラミッドストラクチャーでいいたいことを明確に

ロジカルシンキングのツールの一つに、ピラミッドストラクチャーがある。

 

ピラミッドストラクチャーを使う利点は下記の2点だ。

  1. 論理構成を図式化できるから
  2. 主張をサポートするためには何を言えばよいかがわかりやすくなるから

 

ピラミッドストラクチャーについて

ピラミッドストラクチャーについて要約してみた。

 

  • 相談したが、何を判断してほしいのかわからない等、主張がよくわからないことがある
  • ピラミッドストラクチャーは、言いたいことと、その理由をはっきり整理するツール
  • 自分が伝えたいメインメッセージを頂上に置き、キーメッセージの理由を下に書いていく
  • 論理を構造化することで、わかりやすくなる

 

ピラミッドストラクチャーのメリット

  • 作った本人が論理の妥当性をチェックしやすい
  • どんな論理に基づいて結論を出したのか理解しやすい

論理の飛躍やこじ付けなどを排除できるから、主張が明確になる

 

ピラミッドストラクチャーの作り方

  1. イシューを特定する

  2. 論理の枠組みを考える

  3. Sowhat?を問いかけ、メッセージを抽出

  4. Why?Trueを問いかけ、論理が成立しているか確認

 

 

 

 

論理的思考に関する過去記事はこちら

 

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転職先はブラック企業第16話「電マとiPhone」

<過去記事はこちら>

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「宴会 フリー画像」の画像検索結果

宴会の始まり、地獄の始まり

 

見ると、クライアントたちが控えている。僕のチームのメインクライアント、「頭脳警察」の後藤の姿もあった。

 

 

「自衛官と~~!」

 

「サイコ・パス太郎のぉぉぉぉぉ!」

 

「ショオオォトコント~~!!」

 

自衛隊の軍曹(マゾ彦)と、新入りのサイコパス隊員(しょうきち)という設定だ。サイコパスだから電マを握っているという設定もまかり通ってしまう。

 

さて、これからトークが始まるが、僕らには作戦があった(何個目の作戦かわからないが……)

 

ここで参考にしたのは、スリムクラブの超スローテンポトークである。 彼らの面白みは、「間」だ。話の途中で突如生まれる「間」、観客の混乱、そして意味の分からないキャラ。ゆっくりと過ぎていく時間をこらえる中で、じわりとこぼれてくる笑い。ネタ自体はそこまでキレキレでもない。でも遅くするから面白い。僕らもこれをなぞろう。よくわからないキャラで観客を混乱させ、「間」で焦らせていけばいい。

 

マゾ彦がいう。

「これから敵の基地の索敵を行う~!さあ、写真を撮ってこい!」

 

「は、はあああああい!」

 

口を開けっ放しにしながら、僕は叫んでiPhoneをポケットから取り出した。そして、カメラモードにして観客向けてシャッターを切った。

 

「パシャ、パシャ……」

 

会場内に静かに響く、iPhoneのカメラ音。観客はもうすでに何人か、ニヤニヤし始めている。

 

「お~い!」

 

「な、なんですかああああ?」

 

ふたりとも口を開けっ放しにしながら、向き合って見つめ合う。

 

「お~い、写真を撮るならなあああ、ちゃんとしたカメラがいいだろ~」

 

「えっ、あああああ、そうかあああ」

 

時が進むのが1/2になったようなスピードで、僕は電マを取り出し、スイッチを押した。回転音が鳴り響く。そのままiPhoneに押し当てると、

 

「ギュギュギュギュギュイ!!!」

 

と、iPhoneが電マで擦れて変な悲鳴を上げた。

 

「お~い、写真を撮るならなあああ、電マを使うな~~!」

 

「えっ、あああああ、そうかあああ」

 

 

これで〆である。脳みその代わりにババロアを詰め込んだような思考で作ったコントであったが、予想外に受けた。キャラの勝利だ。

 

コントが終わった途端、突然後藤が立ち上がったと思うと、手元の白い何かを投げつけてきた。ショートケーキだった。他にも頭脳警察の社員が現れ、顔に押し当てられたり、投げつけられたりする。一瞬のうちに僕は真っ白になった。

 

ああ、これはおそらく社長が仕組んだものだと一瞬で理解した。

 

僕は過去に後藤からご指名でお叱りをもらっていたから、そのフラストレーションを面白おかしく解消するようなショーとして組んだのだろう。後藤自身も、ショーの中とは言え、僕を使ってストレスを解消するような行動をとったわけだから、今後の当たりは少し優しくなるだろう。なんとも政治的な宴会だこと。

 

地獄の始まり

芸を終わらせて裏手に向かうと、若手の宴会芸出演組が揃っていた。乳首に洗濯バサミをつけて引っ張り合う新卒の男子(東大卒!)の芸、瓦割りを披露する女性社員のチーム。それから帰宅しながら歯磨きをする変態、さんまの姿もあった。

 

さんまは関西弁で言う。

「今回は悪いけど、俺のアナ雪のオマージュが一番盛り上がるな。みんな笑い転げる姿が想像できるで」

 

ニヤニヤしながら自信満々に宣言しているが、僕は別にそんなことはどうでもよくて、シンプルにこの場が過ぎ去ってほしいと思っていた。穏便に、だ。何せ、メインクライアントの親玉を前にして特濃の羞恥プレイを行った直後なのだから。

 

「じゃあ、頑張ってくるで!」

 

そう言うと、さんまは金髪のかつらを被って悠々とステージに躍り出た。サポートのインターン生が、必死にステージの上で何かやっている。ビニールシートを敷き、何かを撒いているのだ。

 

安っぽいアナウンスが流れる。

「さあ、今年流行ったアナと雪の女王から、アナさんとエルサさんが来てくれましたー!」

 

さんまは剣道部出身の女の子と一緒に、ローションでベタベタにした床の上で、氷漬けにした鯖を持ってチャンバラをしていた。凍った鯖についた氷がチャンバラするたびにはじけ飛び、さながらエルサの雪の魔法のように見えるという趣旨のショーだった。もちろん、足元がローションでクソみたいに滑るので、鯖をうまく振ることができない。振りかぶろうとして鯖が手元を離れ、スーンと飛んでいく様はなかなかにシュールだ。

 

最後は残っていた鯖を新卒の女の子が全員で持っていき、さんまをメタメタに叩いて終了した。会場は上々の反応であったが、最近取引を始めたクライアントは引きつった笑いで拍手をしていた。 

 

 

 <過去記事はこちら>

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 転職するなら

 

第二新卒で転職するときは、ハタラクティブ や、マイナビジョブ20'S第二新卒ナビ に登録してみると、サポートが無料でついてくるので良いですよ!

 

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【コーチング】ダメ社員を伸ばす人はどんな人か?

ども!

しょうきちです。

 

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真のリーダーとは「できる人」ではなく「伸ばす人」

 

 

「わかった」「できた」を作り出す手助けをする人=「伸ばす人」

 

できる人はダメ社員を潰し、伸ばす人はダメ社員を育てる。さて、ではダメ社員を伸ばす人とは、どんな人なのだろうか。

 

 そこで、できる人で終わる人、伸ばす人に変わる人という本で勉強してみた。

「できる人」で終わる人、「伸ばす人」に変わる人 (ソフトバンク文庫)

「できる人」で終わる人、「伸ばす人」に変わる人 (ソフトバンク文庫)

 

 

 

要約してみると、下記のとおりである。

  • できないことに価値がある
  • 答えを教えてもらうのではなく、見つけることが達成感につながる
  • 答え自体ではなく、答えを出すプロセスにこだわる
  • 成功体験、自己肯定感のかけている人に対して、答えを求めすぎても「わかりっこない」となってしまう
  • 壁を乗り越える経験を積んでいない人=成功体験のない人に、
  • することの共有だけではなく、感情の共有
  • 期待感を導き出す対話が必要

 

手法としては、相手の自己肯定感を高めて相手を「乗せて」いくことで、伸ばすのが良いとされる。

 

そこで重要なのは、ダメ社員は何らかの要因で自己肯定感がないということ。
(意識の高い学生のように、めちゃくちゃ自己肯定感があるのに結果を出していない社員もいるだろうが、それは頑張る方向を間違えているだけなので、今回はこれを対象としない)

一方的に方法論を出してもダメ社員には意味がない

僕のダメ社員エピソードを例に出して考えてみる。

僕は人事職として転職したつもりが実質的に販売職だったという苦い経験がある。当時の自分は人事しかやる気がなかった。だから、販売に対するモチベーションは極めて低いままだった。そんな中、販売員として大成する方法論を上司から偉そうに言われても、クソほども響かないのだ。したがって、僕はいつまでもダメ社員のままだった。

 

自分の意識は販売員にあるのではなく、人事にある。だから、そんな人間に熱意を持って販売員のあれこれを教えても腐るだけである。それでも順応して販売員をやっていける人間もいるのだろうが、僕はそんなに便利な人間ではなかった。いや、すべての人間がそんなに便利になれるのだろうか(反語)

 

一緒に並走する姿勢が大切。行動も、感情も共有しながら

僕の場合、背景の感情を共有してもらえたら、まだモチベーションが保たれたかもしれない。 学ぶ気も起きたかもしれない。なぜできないのかを方法論だけで解決しようとするのは愚策なのかもしれない。

 

「できる人」で終わる人、「伸ばす人」に変わる人 (ソフトバンク文庫)

「できる人」で終わる人、「伸ばす人」に変わる人 (ソフトバンク文庫)

 

移住1年半の僕が宮崎の主要都市について説明するよ

ども!

しょうきちです。


宮崎県に移住して1年半。会社員生活も終止符をうち、ついにフリーランスとして動き出す準備を始めている。

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僕は地元が関東なので、実家に帰ることもちょっと考えた。しかし、当分は宮崎に残って頑張ることにした。宮崎がいいところだからだ(移住して失敗しました、というのは恥ずかしいし……笑)

 

せっかく1年半住んだので、自分が見て知ったナマの感覚で、宮崎県の主要都市について紹介したいと思う。

 

宮崎市

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  • 宮崎県最大の都市
  • でもポール・スミスは大分に行かないとない
  • 宮崎駅は県で唯一自動改札機がある駅
  • 宮崎県最大の繁華街「橘通り」がある
  • 宮崎大学、宮崎公立大学など大学もいっぱい

宮崎市。宮崎県最大の都市で、中心街である橘通りには山形屋などのデパートも集結。片側3車線の道路もあり、都会的な感じを味わえる。駅の前にはヤシの木もはえていて、ザ・南国!と言った感じだ。

 

残念なこととしては、比較的価格帯の安いブランドが中心に揃っていること。いや、言い換えると安いブランドしかない。ビームスとか見に行きたいと思ったら隣県まで行かなくてはならない。会社の人が言うには「ポール・スミスがないから、大分まで車を飛ばしていた」とのこと。そんなにポール・スミスって追い求めたくなるもんか?と思ったが、まあいいや。

 

全国的にも有名な寿司店「一心鮨光洋」があったりする。

isshinzushi.com

 

ちなみに宮崎県最高評価のラーメン店「ラーメンマン」も宮崎市にある。駅からかなり遠く、車必須なのが難点。

www.rarmenman.com

 

 

都城市

関連画像

  • 読み方は「みやこのじょう」、地元民は「みやこんじょ」
  • 宮崎と鹿児島どっちにも行けて便利(≒中途半端でもある)
  • 東国原知事の出身地
  • 「黒霧島」で有名な霧島酒造の本社がある
  • 飲むなら牟田町

 

我らが都城。僕の住んでいる街でもある。薩摩藩の統治下であったため、鹿児島的な雰囲気がある(宮崎市の人が「都城は鹿児島みたいなもんだよね~、とか言うのを聞くこともある」)。車真に載せているのは「関之尾の滝」という観光スポットで、水しぶきが飛ぶ滝の目の前の吊橋を歩いて渡ることができる。写真で見るよりも雄大だ(1回行けば満足)。

 

山に囲まれた盆地なので、夏は暑くて冬は寒い。冬は宮崎市と比較して2,3度違ったりする。それでも関東や福岡よりもだいぶ快適(と、寒いのが苦手な僕は思う)。温暖なので、4月に半袖、5月に短パンでもそんなに浮かない。

 

宮崎市に行くのも鹿児島市に行くのもそこまで変わらないので、遊びに行くときは2つの県の中心都市に行きやすくて便利……と思いきや、宮崎市に行くのは1時間半弱、鹿児島市に行くのは2時間弱かかるので、ぶっちゃけ中途半端とも言える。とは言え、都城でも最低限の買い物はできるので、不自由はしない。でも、LCCのジェットスターが通っている鹿児島空港に行きやすいのは非常に大きいメリット。

 

飲むなら牟田町。牟田町は若干ひなびた感じもするが、それも田舎らしいゆったりした感じと思って楽しんでいる。ワイワイガヤガヤが好きなら東京に住めばいいのだ。ちなみに牟田町は「西都城駅」付近にあるのだが、「都城駅」の駅前はあまり栄えていない。

 

SLFという自然派イタリアンはおしゃれでおいしいと好評。

SLF|in SEASON(インシーズン)|in SEASON(インシーズン)

 

あとは、都城市役所のチキン南蛮が意外とうまいのでおすすめ。

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延岡市

「延岡市」の画像検索結果

  • 県北の雄
  • 宮崎名物「辛麺」発祥の地
  • チキン南蛮発祥の地でもある
  • もうすぐ大分県
  • 西に行くと高千穂峡

 

延岡市。ぶっちゃけ、県西に住んでいるとほぼ縁がない。よって、延岡を表すなら「もうすぐ大分」「もうすぐ高千穂峡」「チキン南蛮と辛麺の発祥地」くらいしか情報がなかったりする。

 

だが、平日に定時で仕事を切り上げてそのまま旅行に行こう!となると、高速で延岡まで行って1泊し、次の日は朝から大分で温泉巡り……みたいな使い方もできるので、そういう意味で使える都市である。格安のビジネスホテルがないのが悲しい。

 

冒頭にこき下ろしておいて何だが、よく考えるとチキン南蛮と辛麺を生み出すという功績もなかなかのものである。特に辛麺、これは絶対に食べておくべき。宮崎県民なら誰もが知っている「辛麺屋 桝元」でどうぞ。

www.karamenya-masumoto.com

 

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日南市

「日南市」の画像検索結果

  • サーフィン!
  • 市長が若くてイケてる伸び盛りの街
  • 最近東京の企業のサテライトオフィスが増えてる
  • 巨大なモアイがいる
  • 小京都「飫肥」があったりして観光もできる

 

日南市 。僕の友人が日南市に住んでいるため、ちょくちょく訪れることが多い。

 

正直に言うと、外食にはあまり期待できない。なぜなら閉まるのが早く、うまいものも宮崎市、都城市と比較すると多くないと思うからだ。とは言え、うまいものがゼロなんてことはまったくない。海辺のシャンシャン茶屋は結構評判で、海鮮が新鮮かつ巨大だったりする。

visit.miyazaki.jp

 

日南でアツいのはビジネス方面だろう。最近、30代の崎田市長がすすめる改革が斬新で、イケイケな印象。企業の呼び込み作戦が功を奏していて、アクセンチュア出身者が起業していたり、都内からベンチャー企業がサテライトオフィスを設立したりしている。海辺に支社を持ってるって確かにイカしてるよね。

sakitakyohei.jp

 

観光地として有力な「飫肥」を持っているのも日南市の魅力。この小京都を目指して大量のインバウンドツアーが組まれている。

「飫肥」の画像検索結果

 

小林市

「小林市」の画像検索結果

  • 熊本方面に行く途中に通り過ぎる街(失礼)
  • Youtube動画で有名
  • 「~だどん(~だけれども)」など、訛りが強い
  • 山登り
  • 生駒高原のコスモスが有名

 

小林の印象は、「熊本に行く途中、高速で通り過ぎる街」である。申し訳ないが、そんな感じなのだ。小林だから買えるものもなく、宿泊施設が充実しているわけでもなく、温泉に力を入れているわけでもない(温泉ならもう少し熊本よりのえびの市か、熊本の人吉市に行ってしまったほうが良い)宮崎に住んでいる地元民に小林の印象を聞いてみたところ、「土地勘がないからわからない」と言われてしまった。地元民に土地勘がないと言わせしめるとは、どれだけ僻地なんだ。

 

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ボロクソに言ってしまったが、2016年、小林氏は動画PRに成功して瞬間風速的に有名になった。

 

小林の方言がフランス語のように聞こえることをうまく使った動画であったが、これは言い換えれば「小林の西諸弁は何言ってるか本当によくわからない」とも表現できる。実際、小林のおじいちゃんおばあちゃんの言葉が理解できずに怒られ、それも理解できずにただひたすらに困惑したこともある。

 

困って宮崎の友人に助けを求めたが、「俺小林の人間じゃないからわからない」と逃げられた。ちなみに友人の出身地と小林は40キロくらいしか離れていない。それくらい、ここの方言はカオスなのだろう。僕はロスト・イン・トランスレーションという少し前の映画を思い出した。

 

思い出したようにいうが、小林が賞賛の目で見られるタイミングがあった。それは秋のコスモス畑である。毎年、小林の生駒高原のコスモス畑が秋になるときれいなのだ。

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宮崎移住楽しいよ!

僕は都城市にいる理由があまりなくなったので、これからどこにしようか迷い中。移住者だから、どこに住んでもいいし、フリーだから、会社に縛られることもない。

 

 移住系過去記事まとめ

移住してから書いた、移住についての記事。ぜひご覧あれ。

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 移住系の本も市場で増えてきたのでチェックしてみてください!

生きる場所を、もう一度選ぶ 移住した23人の選択 しごとのわ

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移住女子

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いきたい場所で生きる 僕らの時代の移住地図

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グロービス学び放題でクリティカルシンキングについて学んでみた

 

ども!

しょうきちです。

 

今日は論理的思考の一つ、クリティカルシンキングについて「グロービス学び放題」で学んでみた。

 

 ちなみに、論理的思考については過去にも自分の記事で書いたことがある。

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答えを出すための論理的思考

我々は考えるということを子供のころから自然にやっているが、考えが適切でなかったりするところがある


クリティカル・シンキングとは、物事を適切な方法で、適切なレベルまで考える思考のこと


クリティカル・シンキングによる具体的なメリット

  • 新たな発想ができる
  • 機会や脅威に気づく
  • 相手の言いたいことや前提を理解できる
  • 集団として、より良い意思決定ができる

 

クリティカル・シンキングが 使えるのは、ビジネスシーンだけではない。

 

クリティカル・シンキングは「効果的な意思決定」に役立つ思考。なので、ビジネスシーンだけでなく、日常生活にも応用することができる。 

 

目的は何かを意識する
  • 問題の一部だけに注目してはいけない
  • たとえば、コスト重視なのか、質重視なのか、前提は?

 

自他に思考のクセがあることを考える
  • 経験などからくる「暗黙の了解」を前提に考えてしまう
  • その結果、議論のすれ違いなどを招く

 

例えば、プロジェクトメンバーとリーダーで考えているとする。それぞれで、コスト前提、スピード前提というように、暗黙の了解がすれ違うことはよくある。すると、結果にもすれ違いが生まれてしまう。

 

まずは前提の確認をし、議論をすすめる中で論旨がねじれてこないよう、思考のクセをなくすべく考えなければならない。

 

結論に達したと思っても、問い続ける
  • So what?→それで?
  • Why?→なぜ?
  • True→本当に?

 

クリティカル・シンキングを身に着けるには、上記の3つのポイントが必須。議論の途中で急にひらめくことがあるが、そういうひらめきも大切。しかし、そのひらめきは本当なのかと疑問視することも大切。

  

ちなみに、学び放題の動画ではこんな感じでまとめてくれる。すごくわかりやすい。

 

 

ぜひ、前の記事も読んでいただきたい。

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改訂3版 グロービスMBAクリティカル・シンキング (グロービスMBAシリーズ)

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転職の書類選考で落ちたら考えるべき「ストーリー視点」について

 ども!

しょうきちです。

 

書類選考に必要な要素

 

「今日からあなたには仕事はありません」という本を読んでいて、自分を売り込む大切さについて勉強していた。 

 

そこで気づいたのだが、

  • 書類選考でも自分を売り込む姿勢が必要
  • その要素として「ストーリー化」という観点は重要

だと思ったので、記事を書いてみる。

 

「辞書と小説の違い」はわかりますか?

  • やったことを並べるだけでは事実の羅列であり、面接官のココロを動かさない
  • 事実の羅列ではなく、ストーリーで書くこと
  • 書類選考が「ストーリー」であるなら、面接官は「読者」である

 

書類選考で大切なのは下記の3点。

  1. 職歴をストーリー化すること
  2. レジュメが自己アピールの道具になっていること
  3. 職歴とスキルセットを完結にまとめること

 

中でもストーリー化と言うのは、失敗する転職者があまり意識ができていないポイントなのかもしれない。

 

ストーリー化すべき点とは、

事実→スキル→(今後の)キャリア

である。

 

  1. 営業を3年こなしたという事実から
  2. 業界別営業手法や新規開拓手法、クロージングというスキルを学び
  3. その結果として今後はこういうことをやっていきたい

という流れをストーリーと呼ぶ。

 

ストーリーがつながっていなければ、落ちる

 

事実だけ書いても、「営業を3年やってきたから何なの?」と、ぱっとしない。これで面接官を惹きつけられるのは、「マッキンゼーで経営コンサルを10年やってきた」みたいな、事実だけで実力がわかる場合くらいだ。

 

事実にスキルを付け加えただけなら、今後どういうポジションに配置していけばよいかという適性が不明確だ。

 

同じ事実、同じスキルでも、今後のキャリアが違ってくる場合もある。

  1. 営業を3年やりました、繊維業界に詳しくなりました、今後も同業界の営業を続けてプロフェッショナルになりたいです
  2. 営業を3年やりました、繊維業界に詳しくなりました、今後は顧客の声を反映させて宣伝部で頑張りたいです

目指したいキャリアが不明確だと、転職先の会社はミスマッチというリスクを考える。入っても適正が合わなくて、すぐやめるんじゃないかと訝しむ。だから、キャリアまで書くべきなのだ。

 

こうして、事実→スキル→キャリアをきちんと書くことで、「今までこうやってきた、だからこれを学べた、今後はこう働きたい」がわかる。つまり、転職者のストーリーが面接官に伝わりやすくなるのだ。

 

転職面接は営業であり、書類選考は販促ツールチェック

 

僕も、転職面接は「営業」であり、書類選考の書類は「販促ツール」だと思っている。だから、

 

また、趣味や特技についても営業を意識したほうが良い。女性でも、柔道をやっていたら「骨のあるタフな精神がある」と思ってもらいやすいし、中国語会話と書くと「外資系クライアントにつけられるかもしれない」と、自分の使いみちを会社で判断してくれる。つまり、会社での活躍シーンを想像してもらいやすくなる。

 

僕は戦略コンサルティングファームの会社で「趣味:中国語会話」と書いたら、最終面接で中国人社員と中国語面接をすることになった経験がある。当初にはなかった選考形態だ。残念ながら合格はしなかったが、これは僕の中国語力を期待してくれたから実施してくれたのだと思う。エージェントからも、「もう少しビジネス中国語ができていたら合格していたと思います」とのこと。

 

文中でも、下記のようなシーンがある。

「ちなみに趣味のインテリアデザイン、教室などに通われているのですか?」

「いえ、ただの趣味なので、単純に本を読んだりしているだけです」

「もったいないですね、ではなぜそこに書いたのですか?」

「あっ!」

インテリアデザインにどのように向き合うのか。徹底的に調べるマニアック的アプローチか、自分でインテリアを作ってしまうスペシャリスト的アプローチか、インテリアについてのサイトを立ち上げて運営する企画的アプローチか。

 

インテリアデザインという趣味を武器にするのなら、上記のようにかけたら強いと思うし、面接官も唸るだろう。

 

今までに書いた書類選考記事

 

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強いコンセプトとは何か

ども!

しょうきちです 。

 

 

コンセプトの作り方について考えよう

 

前回の記事で、コンセプトとは何かについて説明してみた。

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そこで、コンセプトの定義を下記のように述べた。

  • コンセプトとは何?→商品などが内包する「概念」
  • コンセプトとはどうあるべき?→既成概念を駆逐する「新しい概念」であるべき

 

では、コンセプトを作るにはどうすればよいかをまとめてみた。

 

強いコンセプトの要素

強いコンセプトとは、下記の6つの要素で定義される。

 

  1. 新しい価値観
  2. 他との差別化
  3. 時代の予感
  4. 戦略性
  5. 喜び、幸せの創造
  6. ブランド

 

コンセプトに新しい価値観があるか
  • 人の関心事にあって、欲求にあって、はじめて価値が認められる
  • 水は乾きを潤すのが価値だが、コモディティ化してしまっている
  • 重要な思考法「実質的価値+情報的価値=総合的価値」
  • 水に情報的価値を加えることで、水+美容、水+健康のような新しい価値観をつくれる
コンセプトに他との差別化があるか
  • 優劣を競うのではなく、違いを生み出す時代
  • 相対的な価値ではなく、絶対的価値が重要
  • 独自の存在意義をつくる

 

コンセプトに時代の予感があるか
  • 新しくなりそう、面白くなりそう、変わっていきそうという人の感性を刺激する
  • 新しい時代の空気を感じる提案性を出す
  • 需要対応型から需要創造型へ

 

コンセプトに戦略性があるか
  • コンセプトメイキングをすることは、変化をうながすこと
  • つまり、概念を変え、相手の行動を変えていくこと
  • コンセプトは行動の中心にある考えとして、行動を伴って評価されるべきもの
  • 戦術的でなく、戦略的に考える(単純な機能改善ではクリエイティブと言えない)
  • 上流工程から下流工程までを一本化して考える(企画→デザイン→生産→流通→販売)

 

コンセプトが人の幸せや喜びにつながるか
  • 客観的なモノの豊かさから、主観的なココロの豊かさへ
  • 高品質なだけでは意味がない。なんのための高品質化を考える
  • 奥底に、人々の喜びを願う気持ちがあるか

 

ブランドにつながるか
  • 商品も企業も、持続的発展が究極の目的
  • 持続的な発展のために、ブランド化が必須
  • 刺激型(プロモーション的)から関係型(ブランド的)へ

 

シャネルのコンセプトで考える

強いコンセプト、強いブランドといえばファッションブランドを思い浮かべる人も多いと思う。なので、シャネルを例にとって考えてみよう。

 

果たして、シャネルは上記の「強いコンセプト」の要素に合致しているのだろうか。

 

事前情報として、シャネルについての予備知識を。

20世紀に入っても、ヨーロッパの女性はコルセットできつく胴回りを締め、足全体が隠れ、裾に向かって膨らむように針金でパターンされた洋服を着ていた。
これは男性優位のヨーロッパ社会で、男性が求める女性の服であって、女性はこのことに対して(またはそれ以外の生活全般に対して)男性に従順であることを求められていた。
つまり女性の服は女性のための服ではなく、男性のための服であるという社会背景があった。
それをガブリエル(ココ)・シャネルが革命した。
彼女はこの革命をコンセプトにした。
コルセットを取り、機能性に優れたジャージなどの素材を使い、楽な服や女性の体のラインが出る服を作った。
女性のための服。それが「女性の服の解放」というコンセプトに結びついた。

シャネルのコンセプト – Esmoseより

 

当時の男性優位社会では、女性の服は男性が買い与えるものであって、女性が買うものではなかった。したがって、デザインは男性が見て喜ばしいものとなり、女性の目線は反映されてこなかった。その上、女性に高級な服を着せることは男性にとってのステータスであり、自己顕示欲を満足させるための道具として機能していた。

 

その時代のアンチテーゼとして、シャネルのコンセプトはこうはたらいている。

 

 

  1. 新しい価値観→女性による女性のための女性の服
  2. 他との差別化→黒と白のカラー、素材
  3. 時代の予感→女の時代、女性の服の開放
  4. 戦略性→デザインはもとより、店舗デザインにもこだわり
  5. 喜び、幸せの創造→女性が着てうれしい、着やすい、美しい
  6. ブランド→100年続く、女性のあこがれ

 

見てみると、時代の動きを完全にとらえたコンセプトだと思う。世界大戦が始まろうとして、女性の社会進出が進む中、生まれるべくして生まれたブランドだ。そして、「女性による女性のための女性の服」「女性の解放」というコンセプトが、今では当たり前になっていることにも気づく。

 

強いブランドには強いコンセプトがあり、それは時代をとらえ、新しい常識をつくるものだとわかった。